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乗り物メディアが事実を歪めて報道するのは違うのではないだろうか

Merkmalというメディアに、欧州鉄道フォトライターである橋爪氏という人の記事にこんなものがあったので紹介しよう。

新幹線はいつまで「紙の切符」なのか? 他国はeチケット化、取り残される日本の特殊事情とは

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前提条件からして事実ではない。

そもそも前提条件としておかしいのだ。

冒頭にこう書いてある。

日本で新幹線に乗る場合、インターネット予約もできるものの駅の窓口などで乗車券を発券しなくてはならない。何となく受け入れている現行のシステムだが、世界各国と比べると日本は遅れているとも言えそうだ。

新幹線はいつまで「紙の切符」なのか? 他国はeチケット化、取り残される日本の特殊事情とは、Merkmal,2022/10/15

新幹線について書いているのだ。そう、新幹線だ。

新幹線はチケットレスサービスが存在するし、在来線特急であってもチケットレスで乗車できる区間はある。そもそも「新幹線」に焦点を当てている以上、新幹線のみに注目しよう。

日本の新幹線は、現状、北海道新幹線、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線、西九州新幹線と路線がある。運営している会社とすると、JR北海道、東日本、東海、西日本、九州と5社のエリアに新幹線があることになる。

東海道新幹線には、エクスプレスICサービスがあり、これは2009年8月から始まったものだ。もちろん会員に限定されているもので、専用カードが必要で利便性がよいわけではない。(年会費もかかるわけで、出張を頻繁にしなければ現実的ではない)

しかし、2017年スマートEXが始まった。これは、交通系ICカードとクレジットカードがあれば、チケットレスで新幹線に乗れるサービスである。そう、もう5年前から年会費すらかからずに、チケットレスで新幹線には乗れるのだ。当初は2名以上予約は、発券が必要であったものの現時点では改善されているし、2022年6月にはJR九州エリアにおいても利用が開始された。つまり、東京~鹿児島中央間においては、すでにチケットレスは導入されているのであって、何ら遅れている点が見当たらない。

他の日本の新幹線も見てみよう

JR東日本は、えきねっとで、「新幹線eチケット」を取り扱っている。これもスマートEXと同様、交通系ICカードさえ紐づければ利用できる。対象範囲は、東北・北海道新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、山形新幹線、秋田新幹線だ。そう、JR東日本と北海道の新幹線はこれで解決できる。

えきねっとは、「えきねっとチケットレスサービス」もあるので、在来線特急においても、チケットレスは対応している。

JR西日本は、e5489の中で、北陸新幹線の「新幹線eチケットサービス」を扱っている。これも、他のサービスと同様に交通系ICカードがあれば利用できる。また、在来線特急も東日本と同様にチケットレスサービスは取り扱われている。

先日開業した、「西九州新幹線」のみがチケットレスサービスがない。とはいえ、暫定開業(完成するかは知らない)し、在来線特急への乗り継ぎ前提の側面があるからというのもあるだろう。JR九州は、独自ではチケットレスサービスがないため、この点に引っ張られているのはありそうだ。

筆者は典型的な欧州至上主義?

JRが音頭を取り、チケット方式の抜本的な改革を進めようという話でも持ち上がらない限り、これからも「ネットで予約、窓口受け取り」という、旧態依然としたシステムのまま変化することはないだろう。

新幹線はいつまで「紙の切符」なのか? 他国はeチケット化、取り残される日本の特殊事情とは、Merkmal,2022/10/15

このように記事が結ばれているが、チケットレスサービスを知らないし、理解する気もないのだろう。そもそも、チェコ在住で40年以上欧州の鉄道を追い続けているらしい。彼の中ではすべてが「日本<欧州」であるのだろう。それが前提のもとに書かれている記事なのだろう。

ネット予約ができるという点は日本と大差ないが、予約したら登録したメールアドレスにPDFでeチケットが送られてくる。eチケットにはQRコードが付いており、これをA4の紙で印刷すれば駅の窓口へ行く必要すらなく、そのまま列車に乗れば良い。

 検札の際、車掌の持っている端末にQRコードをかざせば、予約の有無や乗車区間などが表示される仕組みだ。

新幹線はいつまで「紙の切符」なのか? 他国はeチケット化、取り残される日本の特殊事情とは、Merkmal,2022/10/15

予約したらPDFを印刷する必要があるらしい。そうであるならば、日本のチケットレスサービスは、ネットで予約したら、ICカードを改札にかざすだけである。印刷をする必要はないし、在来線で新幹線まで行く際にICカードを使う人のほうが大半であろうから、手間すらない。

ヨーロッパでは「よほどの事情がない限り、窓口や券売機に足を運ぶことがない」というが、日本だってそれは同じだろう。

これを載せるメディアもメディア

そもそも事実ではないのだから、ある程度は修正するべきだ。そもそもこんな記事に価値はない。

欧州が好きなのか、日本が嫌いなのかよくわからないが、乗り物を専門にしているのであれば、その乗り物である日本の鉄道の現状ぐらいは、事実に即して記事を配信するべきだろう。

このメディアは筆者が別ではあるが、「QRコード決済に完敗した「Suica」 ICカードの運命、今後どうなる? そもそもなぜJR東日本の半分の駅でしか使えないのか」という記事も出しており、ICカードが嫌いでQRコードが大好きな人達の集まりなのかもしれない。

メディア
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