元プロ野球選手が現行犯逮捕された報道がなされた。しかし、元プロ野球選手といえども「元」であるし、現にプロ野球チームに在籍しているわけでもない。そう考えると、名前や顔は知られているといえども一般人に近い存在であるし、「実名報道」する意味はあるのか。
現行犯逮捕における「実名報道」の是非
日本は、基本的に「実名報道」をする国だ。本人が否認しようと実名報道される。
そしてインターネットに載るのだ。
そして、「起訴猶予」や「不起訴」になった場合は、氏名を隠して報道するのだ。
「起訴猶予」や「不起訴」であれば、有罪であることは確定しなかったのに、本人の名誉が回復されることもないのだ。記事がもし残っていたら、みずらか民事裁判等で申し立てなければいけない。
メディアが好き勝手やっているといっても過言ではないのだ。
そもそも、重大な事件・公共性があるという判断基準も「メディア」がコントロールしているといってもよく、蓋然性があるものではない。
もちろん「現行犯逮捕」であれば、誤認である可能性はほぼないので実名が出やすいのはあるだろうが、そもそも社会性があるといったところで、逮捕された人の名前や顔が分かったところで何も行動なんて変わらないだろうに。第1審が終わってからでも遅くはないだろうし、表現の自由というのは無茶だ。
引退選手は一般人でいいのではないだろうか
「引退」したら別に権力なんて持たないおっちゃんじゃないだろうか。
別にそこに公共性があるとも思えないし、そこまで重大な事件ではないだろう。
もちろん、「元選手」というネームバリューを活用して、ビジネスを行って悪さをしただとかなら、公共性があるというのは理解できよう。しかし、ニュースを見る限りそこまで大きな事件ではなく、「老人が揉めた」ぐらいのトラブルだろう。
もちろん警察が呼ばれて、現に逮捕されているのだから、それなりにトラブルが大きいもので起きたのであろうが、計画性があるわけでもないであろうし、些細なことではないだろうか?
とある人が暴行罪で捕まったところで「で?」という話だ。
否認している事件であればせめて「起訴」までは待っても十分報道できる
「起訴」まで待ってもいいじゃないだろうか。そこまで報道したいのであれば。
速報性とインパクトを日々求めているメディアの皆様方は、やはり「閲覧数」と「契約数」が命なのであろうから、別に他の人の人生が狂ったところでどうも思っていないでしょうけど。
公人であれば、当然公共性もあるだろうし報道されていいであろう。現役選手であったり、現役で球団の役職についているみたいな存在であれば、それなりに社会的影響力もあるかもしれない。
でも、金属探知機に引っ掛かるトラブルぐらいそれなりにあるだろう。別に空港の人が悪いわけでも、手が出た人が悪いわけでもないだろう。(いや悪いんだけど)
暴行って言っても、言い寄られてカッとなりちょっと触れたぐらいだって「暴行」といわれるんだろうし。野球の暴力行為で退場と同じだろう。「暴行罪」なんて服を引っ張ったって有罪になりうるんだから。(大判明治45年6月20日刑録18輯896頁)
そんな「暴行罪」で現行犯逮捕されて、本人が否認しているのであれば、結局不起訴になるんだろうし、別にあえて報道しなくてもいいんじゃないか?と思うとことです。
これで「起訴」まで行くなら、報道してもいいでしょうけど
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